お知らせ

お盆の五色幡(ごしきばん)

お盆の時に仏壇に五色幡(ごしきばん)を飾る地域があります。
この幡は五如来幡(ごにょらいばん)とも呼ばれます。

五色幡は緑(青)、黄、赤、白、紫(黒)の五色で構成される幢(はた)で
それぞれの幢には

南無離怖畏如来(なむりいふにょらい)
南無廣博身如来(なむこうしんでんにょらい)
南無甘露王如来(なむかんろおうにょらい)
南無妙色身如来(なむみょうしきしんにょらい)
南無多寶如来(なむたほうにょらい)

と記されています。

 

施餓鬼会の由来は、釈尊の弟子である阿難尊者が、
口から火を吐く焔口餓鬼から「あなたは、3日後に死んで餓鬼の仲間に入る」と言われ、
釈尊の指示のもと『陀羅尼経』を唱え、餓鬼たちに食物を施したことによって、
餓鬼の仲間に入ることを免れたという故事による。

この五色幡はもともとは施餓鬼会(せがきえ)で使われてきたものです。
施餓鬼会とは六道のひとつである餓鬼道に堕ちた衆生のために行われる法会です。
生前に食べ物を粗末にしたり、独り占めにしたことなどにより
餓鬼道に堕ちるとされます。

施餓鬼会は朝夕に寺院で行われるものですが(浄土真宗の寺院を除く)
お盆に関わる経典「盂蘭盆経」は餓鬼道に堕ちた目連尊者の母のことを描くこともあり
施餓鬼会とお盆は結びつくようになったとも思われます。