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位牌の話(11) 霊位と位の違いは何? 元々は霊か霊位だったようです

戒名の下には「霊位」「位」という文字が記されますが、どのような違いがあるのでしょうか。

位牌に記される内容について詳しく定めるのが室町時代に編纂された『諸回向清規(しょえこうしんぎ)』です。
この『諸回向清規』では「位牌の下の文字」について以下のように定めています。

「(火葬)の前に霊の一字を書く。新しく亡くなった三十五歳前の者は靈の一字を用いる。三十歳以降(原文)は靈位とする」。

年齢的な混同がありますが、『諸回向清規』では年齢によって霊と霊位の違いを説明しています。一方、ここでは「位」という文字については全く触れられていません。霊もしくは霊位を用いるとあるのです。

「位」という文字を下文字として使うことは『諸回向清規』では定めていませんが、現在では「霊位と位」の違いについて「白木位牌では霊位、本位牌では位」という説明されることが多いようですが、これは本位牌になったところで、霊から先祖や仏になるという発想に拠るものでしょうが、何か根拠があるわけではないようです。

霊位と位の違いは、お寺様の考え方の違いもあり、その指示に拠ることが最も適切です。また、家毎の位牌の伝統、地域の習慣などもあります。