お仏間の設計について
マンションに適応した小型仏壇も色々の種類を揃えておりますので、マンション、建売住宅にあっても仏間を間取りの中に組み込まれる事をお勧めいたします。
お仏間の設計概要
お仏間の設置場所
お住まいの間取りによって、最適の場所は異なります。
風通しが良く、湿気が少なく、かつ直射日光が当たらない場所で次のような条件を考慮される必要があります。
風通しが良く、湿気が少なく、かつ直射日光が当たらない場所で次のような条件を考慮される必要があります。
- 落ち着いて礼拝できる場所
人の出入りでざわついたりしない場所であること。 - お給仕に便利で礼拝しやすい場所
日常の生活空間とかけはなれた場所では、日々の礼拝、お給仕がおっくうになります。
お仏間の方向
南面北座説
御本尊を南向きに安置し、北向きに礼拝する。北半球では南が明るい方向で、「君子南面ス」という言葉があるように南に向かって座るのが上座とされています。したがって、お仏間を南向きに設けます。
西方浄土説
お仏間を東向きに設け、西向きに合掌、御本尊を礼拝すると同時に西方浄土を拝む形をとります。
本山説
御本尊に向かって合掌するとともに、御本山を礼拝するようにお仏間を設けます。本山との位置関係で方向が変わります。
お仏間の基本的な考え方
- お仏間を設計される場合、お給仕の高さの関係で、仏間に造付けの地袋は付けないほうが良いでしょう。
多くの場合、お仏壇を安置するようになって、造付けらている地袋を取り除くことがあり、柱のキズが目立って、お座敷の美観を損なうことが多いようです。
上置型仏壇の場合は、仏壇用置台を置かれる方が良いでしょう。 - お仏間の上には、部屋や廊下等が無いほうが良いのですが、設計上いたしかたない場合は、お仏間の上階には不浄なものを置いたり、人ができるだけ乗らないような配置を心掛ける必要があります。
- 法事などの多くの人が集まることが多々ありますので、お仏間のある部屋には続き間を計画されるほうが良いでしょう。
- お仏間の上部は、天袋などつけない方が良く、また、クーラー等を設置しないほうが良いでしょう。
- お仏間の開口の高さは、一般的にその部屋の鴨居高さを採用します。
しかし、背の高いお仏壇(特に一間仏間の時)や敷居を3~5寸上げた場合は、お仏壇の高さに注意が必要です。 - 鉄筋コンクリート造や、鉄骨造のように柱の出る構造の場合、柱の出る位置には、仏間を計画しないようにして下さい。また、梁型の高さにも注意が必要です。
- 仏間用コンセントは、上部に取り付けるほうが、お仏壇に入線する場合、目立たないようです。(側面に余裕がある場合には下部でも良いでしょう)
また、必ずスイッチ回路を設け、スイッチの位置はお仏間の近くにするほうが便利です。 - お仏間の奥行は、できるかぎり、深く取るようにして下さい。(90㎝以上が望ましい)
- 設計の時に、専門店で事前にお仏壇の寸法や、安置方法についてご相談いただければ幸いです。
お仏間施行例
お仏壇の種類
お仏壇には、塗(ぬり)仏壇と、銘木唐木(からき)仏壇とがあります。
塗仏壇は、正式には、漆塗金仏壇といい、桧、杉、松、銀杏、槇、ケヤキ、栓などの材質を用いて、漆塗りの金箔仕上げとなっております。
唐木仏壇は、木地仏壇ともいわれ、黒檀や紫檀といったずっしりと壮重な木地の輝きを主張したお仏壇です。他に材質には、鉄刀木、カリン、ローズウッド、ケヤキ、桜、桑、クルミ、黒柿などが多く使われています。お仏壇の型には、上置型と台付型の2種類があり、さらにそれらが大型、中型、小型に分かれています。
お仏壇の種類 伝統型&モダンスタイル